スマホアプリ「7年後で待ってる」についてです。
このページでは、作中に出てくる
- 記憶の消去
- 記憶の植え付け
- タイムリープ
- 共鳴
についてまとめております。
それぞれに実行するための条件があることに加え、条件詳細が具体的に語られない部分もあるなど、頭がこんがらがりやすいところだと思います。
ここではそれぞれの現象の実行条件や制約などについて、推測も交えながら可能な限りまとめていきたいと思います。
文章末尾の英数字について
ゲーム中で言及のあった箇所については、末尾に出典を記載しています。表記方法は以下のようにしております。
表記方法の例
- CH20…Chapter 20
- EP3…Epilogue 3
- SS上…Side Story 上段
※Side Storyについては課金要素なので、具体的なエピソード名を明かさず表記しています。
記憶の消去
原料
アキツナデシコ(7年周期)
実行条件
具体的な手順は不明な点が多いが、
- 花香を嗅がせる
- 何かしらの投薬を行う
以上、最低2つの手順が必要と思われる。
前後十数時間のみの記憶消去であれば、花香を嗅ぐだけでもいいとも読み取れる(CH21)が、それだと昔の西方町の人々はその辺に咲いている花で記憶を失いまくっているはずだし、彼らが花香を嗅いだ目的はあくまで「記憶の共有」なので、「記憶の消去」にあたっては、やはり何らかの投薬を伴うものと考えられる。
作中で「記憶を消された人たち」を一覧で下表にまとめてみた。
人物 | 時期 | 忘却期間 | 目的 | 関連チャプター |
---|---|---|---|---|
一木 | 10歳 | 前:約1日分 後:最近?まで | カンナに関する記憶の消去 | CH36 |
カンナ | 10歳 | 前:約1日分 後:ずっと | 一木に関する記憶の消去 | CH24 |
一木 | 7年前(25歳ぐらい) | 前:ずっと 後:4年前まで(3年間) | 一木が10歳の頃に戻れないようにするため | CH35他 |
ハルト(アオイ) | 7年前(10歳) | 前:ずっと 後:現在まで | アオイ(ハルト)が忘れてほしいからと、一木に依頼 | CH1他 |
新谷 | 4ヶ月前 | 前:2ヶ月分 後:ずっと | 病院側の隠蔽内容を忘れてもらうため | CH4 |
カケル | 現在 | 前:約1日分? | リクが地下室に侵入して捕まったため、念のため? | CH11 SS上 |
これを見ると、一木の「どの程度記憶を消せるかには個人差がある(CH21)」という発言とは裏腹に、
- どのぐらいまでさかのぼって消去するか
- どのぐらい先まで消去された状態を維持するか
を割と自由にコントロールすることができるように見える。
前者については、前日1日分から自分が誰か分からなくなるレベルまで消すことが可能。
後者については、一木からプルースト効果についての言及があった(CH8)ように、何かのきっかけで思い出すものであって制御はできないと思われたが、一木は「父は僕の記憶を3年の期限付きで消した」と明言している(CH36)ことから、やはり制御ができるものと解釈できる。
ニーズ次第で、投薬の量や順序、タイミングなどが変わってくるのかもしれない。
制約
特定の事柄に関する記憶のみを消すことはできない(CH38)。
薬を服用し花香を嗅いだら、「次に眠るまで」は記憶が保持される(CH35)らしく、その時間のスパンにはかなりの自由度があるようだ。
比喩
自分と他人の記憶の海の間にトンネルを掘り、そのトンネルを用いて記憶の海の水を抜く行為(EP8)。
記憶の植え付け(SS下)
実行条件
前述の「記憶の消去」で投薬により眠っている相手に対し、上書きしたい記憶の内容を語りかける。
できるだけ本人になりきり、見たり感じたりしたことをリアリティを持って伝えるのがポイント。
それが難しければ、相手と共有した体験を自分自身の目線から丁寧に伝える。ただし、この場合は自分と相手の立場が逆転した状態で記憶が上書きされる可能性がある。
制約
突拍子もないこと(空を飛んだ、など)を上書きしても脳が記憶を最適化するため、意味がない。脳がどのような処理をするか分からないため、結果として記憶がどう定着するか、予測がつかない面がある。
タイムリープ
原料
アキツナデシコ(11年周期)
実行条件(CH26)
薬を服用後、花香を嗅ぐという2ステップにより、未来からの記憶を受信する回路が作られる。「起点を作る」と表現されることもある。
その後、任意のタイミングで第二薬を投与することで、「起点」の段階に記憶を送り、過去へさかのぼる(=タイムリープする)ことが可能。さかのぼる時間が長ければ長いほど、多くの原料が必要となる。
制約
「起点」は1人につき2~3個まで作られ、以降は新しく起点を作ると古いものから順に消えていく(CH26)。ただ、作中の主要登場人物には起点を3個持つ者はおらず、1人2個までという前提で話が進む。
タイムリープで過去に戻ったその日に、連続でさらなるタイムリープはできない。脳がショートしてしまう(CH38)。
比喩
自分の現在と未来の記憶の海にトンネルを掘ってつなげ、未来から現在に向かって水を送り込む行為(EP8)。
タイムリープ起点所有者
ゲーム中でタイムリープの起点を有している人たちをまとめました。
図中「???」は、一木父が従兄弟の娘の手術をする前のタイミングです。
一木父は、最初の起点が消えてしまったらしいのですが、私が把握した限りではそれ以外の起点は1つだけでした。私自身の勘違いか、作中で語られていない部分があるのかもしれません。
共鳴
定義(EP8)
特別な条件下で、ある人が他人の未来を垣間見る現象。
共鳴を起こした者は、遺伝性の病「LMD」を発症する。
※LMDが遺伝してしまった子供たち:カンナ、アオイ、ホノカ、カケル
上記のような現象や副作用を有することから、「共鳴」という単語の認識は作中の人々の間で異なる。
- 菊水父&一木父
- 一木
→過去の自分たちにアクセスし、タイムリープをなかったことにするための非常手段
→LMDの原因そのもの
実行条件と制約
「記憶の消去」や「タイムリープ」で出てきた比喩を用いると、ある2者間で共鳴を起こすには双方の記憶の海とどちらかの未来(または過去)の記憶の海が何らかの形でつながっている必要がある。
つまり、お互いが(記憶を消されたかは別として)7年周期のアキツナデシコが原料の薬を服薬しており、かつどちらかがタイムリープ可能な条件を満たしていることが必要。
その上で、その2人が手をつなぐなど体を接触させる必要がある(EP10)。
作中での実例がほとんどないので以下は推測になりますが、
●弱い接触(握手など)だと
- 既に未来を体験した場合、自分の「消えた世界の記憶」にアクセスできる
- どちらかが過去に「起点」を持つ場合、過去に記憶を送信できる
の2つが可能であり、
●強い接触(キスなど)だと、
- 上記に加え、記憶のトンネルでつながっている第三者を通じて、服薬経験のある人間の任意の「起点」までさかのぼって記憶を送信できる
と考えられます。
図にすると、以下のような感じでしょうか。
弱い接触の場合
A2とBが共鳴を起こす場合。A2はタイムリープでA1から戻ってきたという想定。
①:A2が自身の体験した未来(消えていった世界)にアクセスすることができる。
②:BはA1の未来を垣間見ることができる。
③:A3はBの未来を垣間見ることができる。
強い接触の場合
A1とBが共鳴を起こす場合。CやDは服薬によりトンネルのつながりができた者。
Bは任意の「起点」までさかのぼって記憶を送信することができる。
比喩
未来から流れてきた記憶の海の水が、既にトンネルでつながった他人にも流れていく現象。
「共鳴を起こした人間は記憶の海で消えていった世界を泳ぐ(EP8)」(=自分が体験した未来の記憶にアクセスする)
※画像アイコン(握手アイコン)は、TopeconHeroes様のアイコン素材サイト『ICOOON MONO』より拝借いたしました。ありがとうございます。