ちょっと紹介せずにはいられないゲームに出会ってしまった。
一言で言うと「くだらない」ゲーム。しかし、あらゆる側面で「くだらなさ」「笑い」を(狙ってか狙わないでか)追求した結果、逆に味のある仕上がりとなっている。
韓国発のゲームらしいが、特に文章表現のクオリティが極めて低い。しかし、これはこれでいいのだ。修正すべきでないと個人的には思う。それがもともとの表現の面白さに拍車をかけるからだ。
これからこのゲームを酷評しますが、これだけは最初に言っておきたいと思います。
私はこういうゲーム、好きです。
レトロなファミコン風アクションゲーム
スマホをファミコンのコントローラーのように横持ちし、左手で十字キーの移動のような操作を、右手でAボタン、Bボタンのノリでジャンプと攻撃を行う。持ち方だけでなく、操作も直感的にはファミコンのコントローラーと合致している。
さらには、いい加減なストーリーやグラフィック、電子音ベースのBGMに至るまで、何もかもがファミコン風である。
今どきの小中学生に「ファミコンとは何ぞや」と聞かれたら、このゲームをダウンロードさせて「テレビゲーム黎明期の神髄」を体験してもらうのもいいかもしれない。
ストーリー性は皆無
「ストーリーモード」があるにはあって、ひとつのステージをクリアするごとに次のボスが出現し、ひと言ふた言の会話がある。ただ、これはストーリーというよりは単なる言葉の掛け合いで、感動的な要素は一切なく、失笑を誘うためだけに練られた文面という印象だ。
一応、次のボスは前のボスと親子なり師弟なりの関係があるのだが、そこに深い意味など微塵もない。なぜ彼らが親子関係、師弟関係にあるのか?考えてはいけない。
ひととおりクリアしてみたのだが、結局何がどうなって誰がどうなったのか、よく分からない。
低クオリティ表現集
誤字脱字から支離滅裂な文章、訳し忘れに至るまで、失笑を誘うためのあらゆる要素を網羅。その一端を紹介する。
言葉のチョイス
「前方ショットガン」の説明文:
「前方に いる 全ての 友だちを 消してしまう」
笑いを誘う文章表現
「宝くじ剣」の説明文:
「きちんと 刺せば 全部 死ぬ」
意味不明な文章表現
「押し切り剣」の説明文:
「押し切りを 乗る 押し切り」
そもそも「押し切り剣」それ自体の意味が分からないのだが。
誤変換
「敵を背圧する」とか「お前は言いやつだ」とか。
誤入力
「皮ののマント」
訳し忘れ
一部のアイテムにハングル表記が残っている。
その他のツッコミどころ
メッセージ付きでスクリーンショットが撮れる「撮影モード」があるのだが、やってくれるのはメッセージ付きのスクリーン画像を用意するところまでで、撮影は普通にスマホに搭載されたスクショ機能を使う必要がある。
今どき珍しい、この徹底した中途半端さ。
↑撮影モード。一言添えられるので、サッカー解説者・松木安太郎さんの名言「なんなんすかこれ」を入れさせていただきました。
まともな部分は?
ひとつの育成ゲームとして、アクションゲームとしては、なかなか良い完成度と言っても良いのではないだろうか。
アクションが苦手で先へ進められないと思っても、キャラの育成強化でカバーできる。ただ、育成には少し時間がかかる印象だ。
まとめ
お笑いが好きな人は30分だけやってみる価値はあります。ただ、30分以上はやる価値ないかもしれません。
最後に念を押させていただきます。
私はこういうゲーム、好きです。